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2013.04.01更新

  以前「課税価格の決定方法①」において、原則的な課税価格の決定方法は、課税価格=取引価格=現実支払価格+加算要素であると説明しました。そして、「課税価格の決定方法③」では、現実支払価格について説明しています。
 そこで、今日は、上記「加算要素」について説明します。

●加算要素(関税定率法4条第1項1号から5号)
 加算要素とは、次に列挙する運賃、手数料、費用等の額のことをいいます。
 これらの要素は、現実支払価格に含まれていない限度において、課税価格に加算され、その加算額の算定は、客観的かつ数値化された資料に基づいて行われます。そのため、そのような資料がないときは、原則的な課税価格の決定方法によることができない貨物として、関税定率法第4条の2以降の方法により課税価格が算定されることとなります(関税定率法基本通達4-7)。

(1)輸入港までの運賃等
輸入港までの運賃等とは、輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関連する費用をいいます。

(2)輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される手数料又は容器、包装等の費用

(3)輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して、買手により無償で又は値引きをして直接又は間接に提供された物品又は役務の費用

(4)輸入貨物に係る特許権、意匠権、商標権その他これらに類するもので政令で定めるものの使用に伴う対価で、輸入貨物の輸入取引の条件として、買手により直接又は間接に支払われるもの

(5)買手による輸入貨物の処分又は使用による収益で直接又は間接に売手に帰属するものとされているもの

 次回以降は、加算要素の各要素について、より詳しいご説明をします。

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税関の事後調査に立ち会い、交渉をすることができるのは、通関士又は弁護士のみです。
当法律事務所には、弁護士資格と通関士資格を両方取得している弁護士がおります。交渉を業務の常とする弁護士が、通関士資格に裏打ちされた知見に基づき、税関との交渉の代理・アドバイスを行うことが可能です。
 税関の事後調査の対応・対策をご検討される際には、是非当事務所にお問い合わせください。

その他、輸入事後調査対応に限らず、税関対応・貿易に関するご相談もお受けしております。

2013.03.29更新

  本日は、豚肉の輸入申告に係る税関の取り締まり強化についてご紹介します。

 財務省は、平成24年4月4日に関税局長通達「豚肉の輸入申告に係る審査・検査の充実等について」(財関第355号)を発出しました。同通達では、「豚肉の輸入については、いわゆる差額関税制度の下、輸入品の価格を高く偽ること等により関税等を不正に免れる事案が後を絶たないことに加え、輸入申告に際し、異なる部位について分岐点価格に近い同一の単価を記載しているものがある等不自然な状況が見受けられる」ことが問題点として提起され、差額関税制度を適切に運用し、一層適正な通関を確保することを目的として、豚肉の輸入申告に係る審査、検査の充実を図ることが表明されています。

 上記を踏まえますと、輸入申告時の審査、調査の強化は当然のこと、輸入済みの貨物について輸入申告が法令に従って正しく行われているか否かを調査する輸入事後調査においても、今後さらに調査が強化されていくことが予想されます。

 豚肉の輸入取引を行っている方は、現在の輸入申告方法に問題点がないかどうか、再度ご確認ください。
 当事務所には、通関士資格を有している弁護士がおり、輸入申告方法の是非の判断業務、税関事後調査への対応業務、輸出入通関にともなう税関トラブルへのサポート業務を提供しております。
 ご相談をご希望の場合は、電話又はメールにて、当事務所にお気軽にお問い合わせください。交渉を業務の常とする弁護士が、通関士資格に裏打ちされた知見に基づき、税関との交渉の代理・アドバイスを行います(税理士は、税関に関する問題については、職務権限外となっております)。

2012.08.09更新

   今日は、税関事後調査における加算税の支払いについてご紹介します。

 輸入に関する税関の事後調査では、アンダーバリューや買付手数料等の解釈の齟齬などにより、課税価格の算定の誤りを指摘される場合があります。課税価格の算定に誤りがありますと、それを基に計算される関税及び消費税の額にも誤りがあるということとなり、関税及び消費税の申告漏れがあることとなります。

 税関では、年間6000者以上に対して、輸入に関する税関の事後調査を行っており、そのうち約7割が税関から申告漏れを指摘されています。

 事後調査において、税関から上記指摘を受けた場合で、その内容がやむを得ないといえる場合には、輸入者は、原則として、税関の指示に従って任意に輸入申告の修正申告を行い、関税及び消費税について、不足税額及び附帯税を支払うこととなります。

 不足税額は、当初申告の際に納付した税額と、税関からの指示に従って計算した場合の税額との差額となります。

 附帯税には、過少申告加算税、無申告加算税、重加算税等があります。
 ①過少申告加算税
 以前申告した税額に不足額があった場合に課される税金です。
当該修正申告において納付する不足税額の10%(修正申告等により増加した税額のうち、当初申告税額又は50万円のいずれか多い金額を超える部分については、当該超える部分の15%)に相当する金額を過少申告加算税として納付する必要が生じます(関税法12の2Ⅰ、Ⅱ)。
 ただし、過少申告であったことが正当な理由によるものであると認められる部分がある場合には、この部分に対しては過少申告加算税は課されません。また、その修正申告が関税に関する調査があったことにより更正がなされることを予知してされたものでないときは過少申告加算税は課されません(関税法12条の2Ⅲ、Ⅳ)

②無申告加算税
  輸入申告が必要とされるにもかかわらず当該申告を行わずに輸入された貨物について、税関長の決定があった場合、又は当該決定後に更正があった場合に課される税金です。
  当該決定等により納付すべき税額の15%(決定等により納付すべき税額が50万円を超える部分については、当該超える部分の20%)に相当する金額の無申告加算税が課されます(関税法12条の3Ⅰ、Ⅱ)。
  ただし、無申告であったことが正当な理由によるものであると認められる場合には、無申告加算税は課されません。(関税法12条の3Ⅲ)

③重加算税
  納税義務者(輸入者)が、隠蔽又は仮装行為を行い、それに基づいて輸入申告を行った場合又は輸入申告自体を行っていなかった場合に課される税金です。
  過少申告加算税が課される場合は、過少申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額に係る過少申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額の35%に相当する金額の重加算税が課されます(関税法12条の4Ⅰ)。
  無申告加算税が課される場合は、無申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額に係る無申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額の40%に相当する金額の重加算税が課されます(関税法12条の4Ⅱ)。
  ただし、隠ぺい又は仮装されていない事実に基づいて計算した税額は、重加算税の計算の基礎となるべき税額から控除されます。
  なお、重加算税と、過少申告加算税又は無申告加算税は併科されません。


 また、その他に、不足税額及び加算税等には延滞税がかかりますので、この点も認識しておく必要があります。


 上記のように、税関の事後調査により、不足税額と附帯税を納付する必要が生じる場合には、調査対象が過去3年分の取引であることも加味すると、相当な金額に達する傾向にあります。

 この点、専門家を交えて、税関事後調査の事前準備・税関の指摘の正当性の検討・税関との交渉を行うことで、場合によっては負担額を減額できる可能性があります。

 税関との交渉、事後調査への立ち会いを行うことができるのは、通関士又は弁護士のみであるところ、当法律事務所には、通関士資格を有している弁護士がおります。交渉を業務の常とする弁護士が、通関士資格に裏打ちされた知見に基づき、税関との交渉の代理・アドバイスを行うことが可能です。(なお、税理士は、税関に関する問題については、職務権限外となっております。)

 税関の事後調査の対応・対策をご検討される際には、電話又はメールにて、当事務所にお気軽にお問い合わせください。

 その他、輸入事後調査対応に限らず、税関対応・貿易に関するご相談もお受けしております。東京税関に限らず、他の税関に対する対応についてもご相談可能です。

2012.08.07更新

 今日は、課税価格の決定方法のうち、現実支払価格の算定方法をご紹介します。
 

 課税価格の決定方法①において、原則的な課税価格の決定方法は、課税価格=取引価格=現実支払価格+加算要素であると説明しました。今回は、上記のうち、現実支払価格の算定方法を説明します。

 現実支払価格とは、輸入貨物につき、買手により売手に対し又は売手のために行われた又は行われるべき支払の総額(買手により売手のために行われた又は行われるべき当該売手の債務の全部又は一部の弁済その他の間接的な支払の額を含みます。)をいいます(関税定率法施行令1条の4)。

 現実支払価格は、次のとおり算定します(関税定率法基本通達4-2(3)、関税定率法施行令1条の4)。
1.仕入書(インボイス)価格

2.仕入書価格以外の現実支払価格の構成要素
 ①仕入書価格の他に、輸入貨物の取引の条件として割増金、契約料などが支払われる場合、仕入書価格に当該金額を加算する。
 ②輸入貨物の売手が買手以外の第三者に対して何らかの債務を負っており、当該債務を買手に弁済させることとし、輸入貨物に係る価格から当該弁済される額を控除した残額を当該輸入貨物の仕入書価格とした場合、仕入書価格に当該弁済される額を加算する。
 ③輸入貨物の売手が買手に対して何らかの債務を負っており、当該債務の全部又は一部を当該輸入貨物に係る価格の一部と相殺するため、当該債務の額を控除した残額を当該輸入貨物の仕入書価格とした場合、仕入書価格に、当該相殺される額を加算する。

3.控除する費用 
 仕入書に次に掲げる費用等が含まれている場合で、当該費用の額が明らかであるときは、仕入れ書からその額を控除します。
 ①輸入貨物の輸入申告の時の属する日以後に行われる当該輸入貨物に係る据付け、組立て、整備又は技術指導に要する役務の費用
 ②輸入貨物の輸入港到着後の運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関連する費用
 ③本邦において輸入貨物に課される関税その他の課徴金
 ④輸入貨物に係る輸入取引が延払条件付取引である場合における延払金利

4.価格調整条項付契約の場合
 輸入貨物の輸入取引に付されている価格調整条項の適用により当該輸入貨物に係る仕入書価格について調整が行われる場合は、調整を行った後の輸入貨物に係る価格が現実支払価格となる。

つまり、現実支払価格=上記1+2-3 又は 上記4+2-3 ということとなります。


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2012.07.30更新

 前回は、関税評価における原則的な課税価格の決定方法について記載しましたので、今日は、「原則的な課税価格の決定方法によることができない貨物についての課税価格の決定方法」についてご紹介します。

●原則的な課税価格の決定方法によることができない貨物についての課税価格の決定方法(関税定率法4条2項、同4条の2、同4条の3、同4条の4、同法基本通達4-1の2)

1.原則的な課税価格の決定方法により課税価格を決定することができない輸入貨物は、次のとおりです。
(1)輸入取引によらない輸入貨物
 例えば、次に掲げる貨物がこれに該当する。
①無償貨物(例えば、寄贈品、見本、宣伝用物品)
②委託販売のために輸入される貨物(例えば、本邦において開催されるオークションで販売するために受託者により輸入される貨物)
③売手の代理人により輸入され、その後売手の計算と危険負担によって輸入国で販 売される貨物
  (注) 売手の代理人により輸入される貨物であっても、売手と買手との間で締結された売買契約を履行するために輸入される貨物は輸入取引による輸入貨物に該当し、 法第4条の規定により課税価格を計算するものとする。
④賃貸借契約(買取権付であるか否かを問わない。)に基づき輸入される貨物
⑤送り人の所有権が存続する貸与貨物(例えば、外国の発注者から本邦の製造者に貸与される注文品生産のための特殊機械)
⑥同一の法人格を有する本支店間の取引により輸入される貨物
⑦本邦で滅却するために、輸出者が輸入者に滅却費用を支払うことにより輸入される貨物(例えば、廃棄物、スクラップ)
(2)特別な事情がある場合
①買手による当該輸入貨物の処分又は使用につき制限がある貨物
②輸入貨物の課税価格の決定を困難とする条件が当該輸入貨物の輸入取引に付されている貨物。
③輸入貨物の処分又は使用による収益の内、売手に帰属するものがあり、その額が明らかでない貨物。
④売手と買手との間に特殊関係があり、それが輸入貨物の取引価格に影響を与えている貨物。

2.輸入貨物が上記(1)、(2)に該当する貨物である場合は、課税価格は次の方法により決定されます。下記課税価格の決定方法は、原則として次の(1)から(4)の順に適用されますが、輸入者が希望する場合は、(2)と(3)の順番を入れ替えることができます。
(1)輸入貨物と同種又は類似の貨物に係る取引価格によって課税価格を決定する方法
(2)輸入貨物又は輸入貨物と同種若しくは類似の貨物の国内販売価格から逆算して課税価格を決定する方法
(3)輸入貨物の製造原価に基づき課税価格を決定する方法
(4)上記の方法により課税価格を計算することができない輸入貨物の課税価格は、政令で定める方法(関税定率法施行令1条の11)により決定する。


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2012.07.24更新

  今日は、輸入貨物の課税価格の決定方法についてご紹介します。

 輸入を行った場合には、輸入貨物には関税及び消費税が課されることになります。この関税は、輸入貨物の課税標準(課税価格又は課税数量)に当該貨物に適用される関税率を乗じて算出されます。課税標準のうち、課税価格を法律に基づいて決定することを関税評価といいます。

 税関による事後調査では、輸入申告時の関税評価(課税価格の算出)の誤りを原因とする申告漏れを指摘され、関税及び消費税の不足額や過少申告加算税などの追徴を求められるケースが多くあります。
そこで、今回以降、課税価格の決定方法の基礎を簡単に説明していきたいと思います。

●原則的な課税価格の決定方法(関税定率法4条1項)
 輸入貨物の課税価格は、
①当該輸入貨物に係る輸入取引がされた時に買手により売手に対し又は売手のために、当該輸入貨物につき現実に支払われた又は支払われるべき価格(以下「現実支払価格」)に、
②その含まれていない限度において当該輸入貨物にかかる輸入港までの運送に要する運賃等の額を加えた価格(以下「取引価格」)とする、とされています。

 つまり、
 課税価格=取引価格=現実支払価格+加算要素
 ということになります。


 次回は、原則的な課税価格の決定方法によれない場合の課税価格の決定方法についてご説明します。

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2012.07.23更新

  今日は、税関による事後調査に関するご相談についてご紹介します。

 輸入に関する税関の事後調査では、調査対象会社の内、約7割の会社が税関から何らかの不備を指摘され、不足税額や加算税の納付(修正申告等)を行っています。

 事後調査が入ることが決定した会社は、事後調査において実際にはどのような調査が行われるのか、自社の輸入方法には問題があるのかどうか、不安な方も多くいらっしゃると思います。
 特に、初めて税関の事後調査が入る会社の方は、事前にどのような準備を行い、当日もどのように対応すればよいのか、申告の不備を指摘されるとしてどのくらいの負担が想定されるのかなど、悩みは尽きないでしょう。
 また、アンダーバリューや買付手数料について疑問点や心配を抱えている方もいらっしゃることと思料いたします。

 そのような方は、是非一度当法律事務所へのご相談をご検討ください。
 専門家を交えて、税関事後調査の事前準備・税関の指摘の正当性の検討・税関との交渉を行うことで、負担額を減額できる可能性があります。

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 その他、輸入事後調査対応に限らず、税関対応・貿易に関するご相談もお受けしております。

2012.06.13更新

 今日は、輸入業者の帳簿及び書類保存義務についてご紹介します。

 
 業として輸入を行う者には、法律上、帳簿及び書類の保存義務が課せられています。

①帳簿の記載内容
 輸入許可貨物の品名、数量、価格、仕出人の氏名又は名称、輸入許可の年月日、輸入許可番号を記載する必要があります。
 帳簿の保存期間は、輸入許可の日の翌日から7年間です。
 なお、書類又は輸入許可書に、帳簿に記載すべき事項の全部又は一部が記載されている場合は、当該書類又は輸入許可書を保存することにより、当該事項にかかる帳簿への記載を省略することができます。その場合は、当該書類又は輸入許可書を7年間保存する義務が生じます。

②書類の保存
 保存すべき書類は、①の帳簿、輸入貨物の契約書、輸入申告に係る貨物の運賃明細書、保険料明細書、包装明細書、価格表、製造者若しくは売渡人の作成した仕出人との間の取引についての書類、その他課税標準の決定のために必要な書類などです。
 書類の保存期間は、輸入許可の日の翌日から5年間です。

 税関の輸入事後調査においては、準備万端の大企業などを除き、多かれ少なかれ帳簿書類の保存の不備を指摘されるケースが多いです。

 この帳簿書類の保存義務違反に対する罰則は、法律上、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処すると規定されています。(関税法115条の2①)
 税関事後調査において、罰則まで課せられることはほとんどないと思われますが、業として輸入行為を行っている以上、法令を遵守すべきですし、法令遵守の姿勢で事業を行うことが税関との円滑な関係の構築にもつながるものと思料します。
輸入者としては、日頃から自らの行っている輸入手続きをしっかりと把握し、必要があれば改善していくことが大切です。

 とはいえ、上記改善がなされないまま税関の事後調査が入ってしまうこともあります。
 その場合には、これらの問題を踏まえた上で、専門家を交えて検討し、税関調査の準備、税関との交渉を行うことが肝要となります。

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2012.06.13更新

 以前にも記載いたしましたが、税関事後調査が行われると、アンダーバリューを指摘されることが多くあります。

 アンダーバリューとは、輸入申告時の輸入貨物の課税価格を、実際の輸入品価格よりも低く申告することにより、それに基づいて計算される関税額及び消費税額も本来の価格よりも低額に計算されてしまい、結果的に、実際に納付すべき金額より少ない関税等しか支払っていないことをいいます。

 税関事後調査において、アンダーバリューでの申告が明らかとなった場合は、関税及び消費税の不足額の納付だけでなく、追徴課税として過少申告加算税や重加算税の納付を要求されることとなります。
 本来価格の10分の1から2分の1程度で輸入申告を行っていることが多いので、追加納付する金額もかなり高額となります。場合によっては事業継続の弊害ともなりかねません。

 輸入者の中には、貨物を輸入して手元に届くまでの手続きを輸出者側に丸投げしており、どのような課税価格で輸入申告が行われているかを把握しないまま取引を続けている方が多くいらっしゃいます。
 特に中国や韓国などからの輸入で、かつ、輸出者側に手続きをすべて任せている場合は、ほとんどの確率でアンダーバリューでの申告がなされているといっても過言ではありません。
 輸出者との間で通関手続きを含めて輸出者側ですべて手配するという約束がなされていたとしても、アンダーバリューの発覚により関税等の追加納付義務があるのは、買手である輸入者です。
 自らの行っている輸入手続きをしっかりと把握し、必要があれば改善していくことが大切です。

 とはいえ、上記修正ができないまま税関の事後調査が入ってしまうこともあります。
 その場合には、これらの問題を踏まえた上で、専門家を交えて検討し、税関調査の準備、税関との交渉を行うことが肝要となります。専門家を交えての税関事後調査の事前準備、交渉次第では、加算税の減額や調査対象の年数を減らすなど、結果として負担額を減額できる可能性があります。

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2012.06.07更新

税関の事後調査が入る場合に、問題となるものの1つとして、関税評価における買付手数料の認定があげられます。

税関による事後調査では、輸入申告時の関税評価(課税価格の算出)に誤りがないかが調査され、その評価に誤りがあれば、申告漏れを指摘され、関税及び消費税の不足額や過少申告加算税などの追徴を求められることとなります。

輸入を行った場合には、輸入貨物には関税が課されることになります。この関税は、輸入貨物の課税標準(課税価格又は課税数量)に当該貨物に適用される関税率を乗じて算出します。輸入貨物の課税価格は、買手から売手に対して現実に支払われた、又は支払われるべき価格に、その含まれていない限度において、運賃等の「加算要素」の額を加えた価格によって計算されることを原則としています。

そして、この「加算要素」には、当該輸入取引において第三者へ支払われる仲介料その他の手数料が含まれています。ところが、「買付手数料」だけは、加算要素には含まれないこととなっているのです。つまり、第三者に支払った手数料の内、買付手数料と認定できるものがあれば、結果的に課税価格を低額に抑えることができるのです。とはいえ、買付手数料とその他の手数料との分類は非常に難しいものであり、税関も複数の要件を備えていないと買付手数料とは認定しない傾向にあります。

そのため、税関事後調査の際にこの点に関する知識が不足していると、買付手数料と考えていたものが仲介手数料と認定されてしまったり、買付手数料と主張できるものをそのまま課税価格に含めてしまったりして、結局相当額の追徴を求められてしまう可能性があります。

税関の事後調査が入ることとなった場合には、上記問題点を認識した上で、専門家を交えて検討し、税関調査の事前準備、税関との交渉を行うことが肝要となります。専門家を交えての税関事後調査の事前準備、税関との交渉次第では、買付手数料との認定を得られ、結果として負担額を減額できる可能性があります。

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