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2020.04.27更新

食品衛生法に係る輸入規制

本日は、食品衛生法に係る輸入規制についてご紹介します。

1 よく問題になる事例
当事務所は、日常的に輸出入に係る法律問題のご相談をいただいておりますが、食品衛生法との関係では、例えば、以下のようなご相談を受けることがあります。
① 食品衛生法上の検疫所への届出が不要な物であると考えて輸入を行ったが、税関から、検疫所への届出が必要であるとの指摘を受けた。
② 輸入を考えている商品について、検疫所に食品等輸入届出書を提出したが、検疫所から必要書類を五月雨式に指示され混乱した。
③ 検疫所の指示、指導内容に納得ができない。

 

2 法令の仕組み
関税法は、外国から貨物を輸入する際に、他の法令で輸入の許可や届出などが要求される場合には、許可や届出を確認しなければ輸入許可を出さないという仕組みになっています(関税法70条)。
他の法令には、食品衛生法が含まれます。食品衛生法は、食品、食品添加物、食器具、乳幼児向けおもちゃ、容器、食品用包装材及び食品製造用機械等(以下「食品等」といいます)の製造・販売等を規制する法律ですが、一定の例外を除いた食品等の輸入も規制対象となっています。そのため、食品等を事業として輸入しようとする事業者は、税関への輸入申告に先立って、食品等輸入届出書を作成して、検疫所に対する届出を行うことが必要となります(食品衛生法27条、食品衛生法施行規則32条)。
なお、上記の一定の例外とは、例えば、個人使用目的で輸入を行う場合です。元々、個人使用目的で食品等を輸入していた方が、事業のために輸入を開始した場合に、輸入の目的が変わっていることを意識せず、輸入を行ってしまうことがあります。事業目的で食品等を輸入する場合には、検疫所に食品等輸入届出書を届け出なければならないことにご留意いただく必要があります。

 

3 検疫所に対する食品等輸入届出書の提出
(1)食品等輸入届書の記載内容
食品等輸入届書には、以下のような項目を記載して、検疫所に提出する必要があります。
・食品の品名、数量、重量、輸入者名住所、生産国、製造者名、輸出者名、積込港
・加工食品の場合には、製造又は加工の方法、原材料、添加物等
・食器具、乳幼児向けおもちゃ、容器、食品用包装材等の場合には、材質、添加物またはその成分

(2)検疫所の審査の視点
事業者が検疫所に食品等輸入届出を提出すると、検疫所は、以下のような視点で審査を行うことになります。
・食品衛生法に適合した原材料を使用しているか、製造方法であるか。
・添加物の使用は適切であるか。
・有毒有害物質が含まれていないか。
・過去に衛生上の問題があった製造者/所ではないか。
・輸出国での回収対象製品ではないか。
・必要な書類(輸出国の衛生証明書等)が添付されているか。
・規格基準への適合の結果の確認(登録検査機関、外国公的検査機関のデータの提出)
(下記ウェブサイトの横浜検疫所食品監視課「食品等輸入における留意点について」より引用)
https://www.pref.kanagawa.jp/documents/14762/916229.pdf

 

上記審査の中で、検疫所が、検査が必要だと判断した場合、事案に応じて、①検査命令(食品衛生法26条3項)、②モニタリング検査、③行政検査、④指導検査が行われます。
これらの検査は、法令上の義務として従う必要のあるものもあれば、法令上の義務とまではいえないものがあり、どこまでの対応が必要となるかが異なります。なお、輸入者がその食品等を初めて輸入しようとする場合には、問題がなくとも、検疫所から、一定の項目について検査の実施を指導されることがあります(上記④)。
食品等輸入届出の手続の全体的な流れは、下記の東京検疫所食品監視課のウェブサイト等が参考となります。
https://www.forth.go.jp/keneki/tokyo/kanshi_hp/a003.html

 

4 対応策
食品等を輸入する事業者の皆様は、検疫所から検査を要求される場合があることを理解して、検査を要求された場合には、検疫所とやり取りをして、どのような理由や根拠での検査の要求であるかを適切に把握することをお勧めいたします。
もっとも、検疫所とのやり取りがうまくいかないために、必要な書類の把握ができず、輸入手続が進まない事態も生じ得るところです。

 

当事務所では、輸入申告方法の是非の判断業務、税関事後調査への対応業務、輸出入通関にともなう税関トラブルへのサポート業務を提供しており、食品衛生法やそれ以外の法規制のご相談にも対応させていただいております。ご相談をご希望の場合は、電話又はメールにて、当事務所にお気軽にお問い合わせください。

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