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2012.06.13更新

 今日は、輸入業者の帳簿及び書類保存義務についてご紹介します。

 
 業として輸入を行う者には、法律上、帳簿及び書類の保存義務が課せられています。

①帳簿の記載内容
 輸入許可貨物の品名、数量、価格、仕出人の氏名又は名称、輸入許可の年月日、輸入許可番号を記載する必要があります。
 帳簿の保存期間は、輸入許可の日の翌日から7年間です。
 なお、書類又は輸入許可書に、帳簿に記載すべき事項の全部又は一部が記載されている場合は、当該書類又は輸入許可書を保存することにより、当該事項にかかる帳簿への記載を省略することができます。その場合は、当該書類又は輸入許可書を7年間保存する義務が生じます。

②書類の保存
 保存すべき書類は、①の帳簿、輸入貨物の契約書、輸入申告に係る貨物の運賃明細書、保険料明細書、包装明細書、価格表、製造者若しくは売渡人の作成した仕出人との間の取引についての書類、その他課税標準の決定のために必要な書類などです。
 書類の保存期間は、輸入許可の日の翌日から5年間です。

 税関の輸入事後調査においては、準備万端の大企業などを除き、多かれ少なかれ帳簿書類の保存の不備を指摘されるケースが多いです。

 この帳簿書類の保存義務違反に対する罰則は、法律上、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処すると規定されています。(関税法115条の2①)
 税関事後調査において、罰則まで課せられることはほとんどないと思われますが、業として輸入行為を行っている以上、法令を遵守すべきですし、法令遵守の姿勢で事業を行うことが税関との円滑な関係の構築にもつながるものと思料します。
輸入者としては、日頃から自らの行っている輸入手続きをしっかりと把握し、必要があれば改善していくことが大切です。

 とはいえ、上記改善がなされないまま税関の事後調査が入ってしまうこともあります。
 その場合には、これらの問題を踏まえた上で、専門家を交えて検討し、税関調査の準備、税関との交渉を行うことが肝要となります。

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 税関の事後調査に立ち会い、交渉をすることができるのは、通関士又は弁護士のみです。
 当法律事務所には、弁護士資格と通関士資格を両方取得している弁護士がおります。交渉を業務の常とする弁護士が、通関士資格に裏打ちされた知見に基づき、税関との交渉の代理・税関事後調査への対応のアドバイスを行うことが可能です。
 税関の事後調査の対応・対策をご検討される際には、電話又はメールにて、是非当事務所にお問い合わせください。

 その他、輸入事後調査対応に限らず、税関対応・貿易に関するご相談もお受けしております。

2012.06.13更新

 以前にも記載いたしましたが、税関事後調査が行われると、アンダーバリューを指摘されることが多くあります。

 アンダーバリューとは、輸入申告時の輸入貨物の課税価格を、実際の輸入品価格よりも低く申告することにより、それに基づいて計算される関税額及び消費税額も本来の価格よりも低額に計算されてしまい、結果的に、実際に納付すべき金額より少ない関税等しか支払っていないことをいいます。

 税関事後調査において、アンダーバリューでの申告が明らかとなった場合は、関税及び消費税の不足額の納付だけでなく、追徴課税として過少申告加算税や重加算税の納付を要求されることとなります。
 本来価格の10分の1から2分の1程度で輸入申告を行っていることが多いので、追加納付する金額もかなり高額となります。場合によっては事業継続の弊害ともなりかねません。

 輸入者の中には、貨物を輸入して手元に届くまでの手続きを輸出者側に丸投げしており、どのような課税価格で輸入申告が行われているかを把握しないまま取引を続けている方が多くいらっしゃいます。
 特に中国や韓国などからの輸入で、かつ、輸出者側に手続きをすべて任せている場合は、ほとんどの確率でアンダーバリューでの申告がなされているといっても過言ではありません。
 輸出者との間で通関手続きを含めて輸出者側ですべて手配するという約束がなされていたとしても、アンダーバリューの発覚により関税等の追加納付義務があるのは、買手である輸入者です。
 自らの行っている輸入手続きをしっかりと把握し、必要があれば改善していくことが大切です。

 とはいえ、上記修正ができないまま税関の事後調査が入ってしまうこともあります。
 その場合には、これらの問題を踏まえた上で、専門家を交えて検討し、税関調査の準備、税関との交渉を行うことが肝要となります。専門家を交えての税関事後調査の事前準備、交渉次第では、加算税の減額や調査対象の年数を減らすなど、結果として負担額を減額できる可能性があります。

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2012.06.07更新

税関の事後調査が入る場合に、問題となるものの1つとして、関税評価における買付手数料の認定があげられます。

税関による事後調査では、輸入申告時の関税評価(課税価格の算出)に誤りがないかが調査され、その評価に誤りがあれば、申告漏れを指摘され、関税及び消費税の不足額や過少申告加算税などの追徴を求められることとなります。

輸入を行った場合には、輸入貨物には関税が課されることになります。この関税は、輸入貨物の課税標準(課税価格又は課税数量)に当該貨物に適用される関税率を乗じて算出します。輸入貨物の課税価格は、買手から売手に対して現実に支払われた、又は支払われるべき価格に、その含まれていない限度において、運賃等の「加算要素」の額を加えた価格によって計算されることを原則としています。

そして、この「加算要素」には、当該輸入取引において第三者へ支払われる仲介料その他の手数料が含まれています。ところが、「買付手数料」だけは、加算要素には含まれないこととなっているのです。つまり、第三者に支払った手数料の内、買付手数料と認定できるものがあれば、結果的に課税価格を低額に抑えることができるのです。とはいえ、買付手数料とその他の手数料との分類は非常に難しいものであり、税関も複数の要件を備えていないと買付手数料とは認定しない傾向にあります。

そのため、税関事後調査の際にこの点に関する知識が不足していると、買付手数料と考えていたものが仲介手数料と認定されてしまったり、買付手数料と主張できるものをそのまま課税価格に含めてしまったりして、結局相当額の追徴を求められてしまう可能性があります。

税関の事後調査が入ることとなった場合には、上記問題点を認識した上で、専門家を交えて検討し、税関調査の事前準備、税関との交渉を行うことが肝要となります。専門家を交えての税関事後調査の事前準備、税関との交渉次第では、買付手数料との認定を得られ、結果として負担額を減額できる可能性があります。

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