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2021.02.17更新

当事務所は、輸出入に伴う各種の通関トラブルに関して多くのご相談をいただいており、通関トラブル対応の豊富な経験を有しています。
通関トラブルには、①輸出入に関する取引の相手方とのトラブル、②税関から指摘を受ける等の税関とのトラブル、③通関業者とのコミュニケーションがうまくいかない等の通関業者とのトラブルがあります。
本記事では、通関トラブルのうち、②税関とのトラブルとしてご相談をいただく内容をいくつかご紹介します。

 

当事務所では、輸入申告方法の是非の判断業務、税関事後調査への対応業務、輸出入通関に伴う税関・通関業者・取引先とのトラブルへのサポート業務を提供している他、貿易及び輸出入通関に関する様々なご相談に対応させていただいております。ご相談をご希望の場合は、電話又はメールにて、当事務所にお気軽にお問い合わせください。

 


1 適切な申告価格で輸入申告ができていないと疑われるトラブル
関税及び輸入消費税は、輸入申告時に申告する価格(課税価格といいます。)に、所定の関税率・輸入消費税率を乗じて計算されます。そのため、輸入通関の際の申告価格が間違っていた場合には、税金の申告漏れが生じていることになります。
日本の輸入通関制度は、輸入通関時点では貨物をスムーズに流通させることを優先して、基本的に申告した価格での輸入通関を認め、事後的な調査で申告した価格が適正であったかを検証することを前提としています。
しかし、輸入通関時において、あまりに不自然な金額で課税価格を算定して申告していたり、税関の質問に対して適切な説明ができなかったりした場合には、税関に適切な輸入申告ができていないのではないかと疑問を持たれ、税関から取引に関する質問を受け、その質問に回答するまで貨物の輸入許可を受けられなくなるというトラブルに発展することがあります。
このようなトラブルは、輸入者において認識が甘く適切な検討ができていないことに原因がある場合もあれば、外国の業者が適切なインボイスを作成せず(例えば、低価のインボイスを作成してアンダーバリューになってしまっていることがあります。)に貨物を送ってくることに原因がある場合もあります。
また、輸入者としては気を付けているつもりでも、申告すべき課税価格の計算方法の理解が不十分であるため低い金額での申告をしてしまう場合もあります。例えば、日本の会社が外国の工場に商品の製造を発注してその製造物を輸入する場合に、日本の会社から外国の工場にタグや金型を無償で提供していることがあります。関税定率法に基づけば、こうしたタグや金型の代金相当額及び無償提供物を提供するために要した運賃などの諸費用を課税価格に加算して申告する必要があります(関税定率法4条1項3号)。しかし、この点を見逃してしまって、実際に低い金額で申告してしまっているケースは珍しくありません。

 

他にも、税関が検査をしたところ数量違いや品違いがあったという形でトラブルになる場合もあれば、輸入代行業者と税関に疑われて取引形態に関する質問を受けるという形でトラブルになることもあります。
輸出入通関でトラブルに遭遇してしまった際に、適切な対応ができなかった場合、税関の担当者から要注意業者として認識されてしまい、税関の検査を受ける頻度が上昇する可能性や輸入事後調査につながる可能性も否定できません。


貨物の輸入通関を行う場合には、今回述べたようなトラブルになる可能性があることを認識した上で、必要な検討、対応を行っていくことが重要です。

 


2 品目分類の認定に関するトラブル
関税定率法は、貨物の種類によって、品目ごとに番号を振って分類しています。これを品目分類といい、振られている番号のことを税番といったり、HSコードといったりします。
輸入時に生じる関税は、品目分類に応じて、それぞれの番号に定められた関税率を適用して計算されます。
したがって、関税を算出するには、品目分類の認定を行う必要がありますが、対象貨物が品目分類のどの番号に該当するかをめぐって、税関と意見が対立して、トラブルに発展することがあります。
関税は、日常的に行われる輸入で常時生じる種類の税金であるため、どの関税率が適用されるかによって、取引全体の収支が変わる可能性があります。そのため、場合によっては、取引の流れ全体を見直す必要が生じたり、輸入する製品の製造工程を変更する必要が生じたりなど、大きな問題に発展することも珍しくありません。

 


3 輸出入に関連する法令との関係で生じるトラブル
関税法や関税定率法といった関税関係法令は、輸出入を行う場合の手続を定めた法令ですが、輸出入に関して規制する法律は関税関係法令に限られません。例えば、食品衛生法は、事業者が食品等を輸入する場合、事業者に対し、検疫所に届出をすることを求めており(食品衛生法27条)、食品等を輸入する場合には食品衛生法の視点からの検討が必須となります。また、税関は、物品の種類に従って、輸出入を規制する関税関係法令以外の関連法令があるときは、当該関連法令に従って届出等が行われているかを確認する必要があります(関税法70条)。
このように、輸出入を行う場合、物品の内容に応じて、各種関連法令が求める手続を遵守していることが輸出入手続を行う前提として求められます。例えば、税関以外の他の行政組織(例えば、食品の場合は検疫所)との間で、適切なコミュニケーションができなかったり、法令の解釈適用に意見の相違が生じたりした場合には、スムーズに通関ができずトラブルに発展することがあります。

 

輸出や輸入を行う際には、対象物品毎に関連法令の適用の有無の検討を行うこと、適用がある場合には関係機関との事前交渉等を含めた対応を検討すること、トラブルとなった場合には法的根拠をもって関係機関や税関と交渉を行っていくことが重要です。

 

 

4 知的財産侵害物品と疑われるトラブル
関税法は、一定の貨物について、輸出入を禁止しています(関税法69条の2、同法69条の11)。違法薬物等であれば、輸出入してはいけないことは明らかですが、通常の事業の中で問題が生じやすいものとして、知的財産侵害物品(関税法69条の11第9号、第10号)と疑われることで生じるトラブルがあげられます。
著名な製品の模倣品であれば、一見して知的財産を侵害しており輸出入してはいけない物品だと認識できますが、知的財産にも様々なものがあり、簡単には判断できないものも少なくありません。特に意匠やデザインとなると、判断がつき難い場合も珍しくありません。場合によっては、税関に知的財産侵害物品と疑われて、知的財産侵害物品か否かを判断する手続(関税法69条の12等)に進むという形でトラブルになることがあります。また、税関の判断次第では、犯則事件に発展してしまう場合もあります。

 

 

5 禁制品と疑われるトラブル
知的財産侵害物品以外にも、禁制品を輸出入したのではないかと疑われてトラブルに発展することがあります。特に、商品の内容について適切な説明ができない場合には、客観的には禁制品に該当しない可能性があるのにもかかわらず、税関による禁制品という判断を覆すことができず、貨物の廃棄に応じざるを得ない場合や、犯則事件などに発展してしまう場合もあります。

 

 

当事務所では、輸入申告方法の是非の判断業務、税関事後調査への対応業務、輸出入通関に伴う税関・通関業者・取引先とのトラブルへのサポート業務を提供している他、貿易及び輸出入通関に関する様々なご相談に対応させていただいております。ご相談をご希望の場合は、電話又はメールにて、当事務所にお気軽にお問い合わせください。ご相談のお申込みはこちらから行うことも可能です。

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